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あなたは大丈夫?不動産会社が紹介するホームインスペクション

不動産を売却するなら、ホームインスペクション(住宅診断)は早めに検討しておきたいテーマです。なぜなら、建物の状態を事前に「見える化」しておくことが、買主の安心につながり、売却後のトラブルを防ぐ大きな材料になるからです。たとえば中古住宅の売買では、雨漏り・シロアリ被害・構造部分の劣化など、目に見えにくい不安が購入の判断を左右します。事前に調査結果を示せる売主は、それだけで「状態を隠していない物件」として信頼を得やすくなるわけです。

一方で、「本当に必要なのか」「悪い結果が出たら不利になるのでは」と迷う声も少なくありません。佐賀で不動産の問題解決に取り組んできた株式会社MREでは、こうした不安にこそ丁寧な説明が必要だと考えています。この記事では、ホームインスペクションの基本から、メリットと注意点、不動産会社へ相談する際に確認すべきポイントまでを整理します。

ホームインスペクションとは?

ホームインスペクションは、住宅の劣化状況や不具合の有無を確認する住宅診断の総称として使われる言葉です。基礎のひび割れ、雨漏りの痕跡、屋根や外壁の傷み、床下や小屋裏の状態などを目視中心にチェックし、報告書としてまとめます。

ここで押さえておきたいのが、名称による違いです。宅地建物取引業法上の「建物状況調査」は、国の登録を受けた既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士が、国の定める方法基準に基づいて行う調査を指します。売買時に制度上の説明対象となる調査かどうかは、依頼前に確認しておくと安心です。

なぜ売却前に行う価値があるのかというと、買主が最も気にする「見えない部分の不安」を、第三者の視点で和らげられるからです。たとえば築20年の戸建てを検討している買主にとって、「専門家が確認済み」という事実は、内見だけでは得られない判断材料になります。

ただし注意したいのは、これが欠陥住宅かどうかを断定する調査ではないという点です。あくまで現時点の状態を確認するもので、すべての不具合を保証するものではありません。

✓ポイント
ホームインスペクションは「合格・不合格」を出す検査ではなく、建物の現状を客観的に把握するための調査だと理解しておくと、結果の受け止め方を誤らずに済みます。

なぜ不動産売却で注目されているのか

ホームインスペクションが売却の場面で注目を集める背景には、制度の変化があります。2018年4月施行の改正宅地建物取引業法により、既存住宅の売買では、宅建業者が媒介契約時に「建物状況調査を実施する者のあっせんの有無」を記載することなどが求められるようになりました。

さらに2024年4月には、建物状況調査に関する標準媒介契約約款などの見直しも行われています。あっせん「無」の場合は理由を記載すること、調査には限界があること(瑕疵の有無を判定するものではない点など)を明記することが整理されました。

理由はシンプルで、中古住宅の取引では「建物の状態がわからない」という不安が売買双方に存在するためです。買主は劣化リスクを警戒し、売主は引き渡し後のクレームを避けたいと考えます。

そこで、物件の状態をあらかじめ見える化しておけば、双方の不安が減り、結果として信頼にもとづいた取引が進めやすくなります。情報を開示する姿勢そのものが、売却を後押しする力になるわけです。

出典:既存住宅流通について(建物状況調査(インスペクション)活用に向けて)|国土交通省

売主がホームインスペクションを実施するメリット

売主にとってのメリットは、単に「高く売る」ためだけではありません。安心して売り切るための準備という側面が大きいといえます。

具体的には、次のような効果が期待できます。

  • 調査結果を提示することで、買主に安心感を与えやすい
  • 状態を開示しておくことで、売却後のクレームやトラブルを防ぎやすい
  • 修繕すべき箇所を事前に把握し、売り出し前に対応できる
  • 価格交渉の場面で、客観的な根拠にもとづいた説明ができる
  • 状態を明示した物件として、他の売却物件との差別化につながる

たとえば、相続した実家を売る場合、所有者自身も建物の状態を正確に把握できていないケースは珍しくありません。調査によって不具合の有無がわかれば、「修繕してから売る」「価格に反映して売る」といった戦略を、感覚ではなく事実にもとづいて選べます。

✓ポイント
メリットの本質は、買主に与える安心と、自分自身が判断材料を手にできる点にあります。値段を上げる魔法ではなく、納得感のある売却を実現するための手段と捉えると、活用しやすくなります。

ホームインスペクションを行う際の注意点

メリットの一方で、注意すべき点も正直にお伝えしておきます。結論からいえば、調査は万能ではなく、結果の扱い方しだいで印象が変わるという点を理解しておく必要があります。

理由は、調査によって劣化や不具合が見つかる可能性があり、その伝え方によって買主の受け止め方が左右されるためです。また、目視を中心とした調査では、壁の内部や地中など、確認できない範囲も存在します。

主な注意点を整理すると、以下のとおりです。

注意点 内容
不具合が見つかる可能性 調査の結果、修繕が必要な箇所が判明することがある
伝え方による印象差 同じ結果でも説明のしかたで買主の安心度が変わる
調査範囲の限界 すべての不具合を発見できるわけではない
費用負担 調査会社や建物の規模・構造によって金額は異なる
任せきりのリスク 不動産会社任せにしすぎると意図が伝わりにくい

費用について補足すると、金額は一律に決まっているわけではありません。国の資料では、標準的な検査内容の場合に6万円程度からが目安とされていますが、建物の規模や構造、調査実施者によって変わります。一般的には、調査を依頼した人が費用を負担します。

そして特に意識したいのが、不動産会社に任せきりにしないことです。調査の目的や結果の活用方針を売主自身も理解しておくと、説明の食い違いを防げます。

不動産会社が紹介するホームインスペクションは安心?

不動産会社からの紹介には、たしかに利点があります。一方で、紹介だからこそ確認しておきたい点もあるため、両面を知っておくことが大切です。

紹介を受けるメリットは、進めやすさにあります。

  • 売却スケジュールに合わせて調査を手配しやすい
  • 調査結果の活用方法を不動産会社が提案しやすい
  • 買主への説明や販売資料への反映がスムーズになる

ただし、紹介を受けたという安心感だけで判断するのは禁物です。一部の住宅診断会社からは、紹介によるインスペクションは調査範囲や報告項目が限定的になりやすいとの指摘もあります。何より、調査は本来、客観性が命です。調査実施者の資格・調査範囲・報告書の内容・売主や買主との利害関係を確認したうえで、納得して依頼することが欠かせません。

実際、国土交通省のQ&Aでも、媒介を行う宅建業者が自ら調査主体となることについては、売主・購入希望者の同意がある場合を除き、客観性確保の観点から一定の留意が必要とされています。

確認しておきたいポイントは次のとおりです。

  • 調査を行う会社や担当者の資格・実績
  • 調査範囲と報告書に記載される項目
  • 費用を誰が負担するのか
  • 調査結果を売却活動へどう活かすのか
  • 不具合が見つかった場合の対応方針

✓ポイント
紹介そのものが悪いわけではありません。重要なのは、調査範囲・報告内容・調査実施者の独立性を確認したうえで、納得して依頼することです。透明性を持って説明できる不動産会社かどうかが、見極めの分かれ目になります。

出典:宅地建物取引業法における建物状況調査に関するQ&A|国土交通省

ホームインスペクションはいつ実施するべきか

実施のタイミングは、「売り出し前」がおすすめです。理由は、状態を把握したうえで価格設定や販売戦略を立てられるからです。

考えられるタイミングは複数あります。

  • 売却活動を始める前
  • 査定後、販売価格を決める前
  • 買主から希望が出たタイミング

このうち、買主から希望が出てから慌てて対応すると、交渉の主導権を握りにくくなります。先に状態を把握しておけば、価格設定や販売条件を落ち着いて検討できます。ただし調査結果によっては、修繕や価格調整が必要になる場合もあるため、売り出し前に不動産会社と対応方針を決めておくことが大切です。

結果が悪かった場合の考え方

「悪い結果が出たら売れないのでは」と心配する声をよく聞きます。しかし、悪い結果=売れない、ではありません。むしろ、判明した事実をどう扱うかが、その後の売却を左右します。

対応の方向性は、大きく次の3つに分かれます。

方法 内容 向いているケース
修繕してから売る 不具合を直して売り出す 修繕費を回収できる見込みがある場合
価格・条件に反映する 現況のまま、価格や引き渡し条件で調整する 修繕より現況売却が合理的な場合
正直に開示する 状態を説明したうえで納得して購入してもらう 信頼を重視し、後のトラブルを避けたい場合

たとえば劣化が見つかっても、それを隠さず開示することで、かえって買主の信頼を得られる場合があります。事実を共有する姿勢が、結果的にスムーズな売却につながることも少なくありません。

ホームインスペクションを活用した売却の進め方

実際の進め方は、難しく考える必要はありません。不動産会社に相談してもあまり積極的でない場合は、実績のある建築士に相談することもできます。自分の物件に必要かどうかの判断はインスペクションをよく行っている不動産会社に相談するところから始まります。

おおまかな流れは以下のとおりです。

  • 売却を依頼する不動産会社、もしくはインスペクションができる建築士に直接相談する
  • 建物の状態や築年数を踏まえ、調査の必要性を判断する
  • 調査内容・費用・報告書の見方を確認する
  • 調査結果を販売戦略(価格・訴求ポイント)に反映する
  • 買主への説明方法を事前に決めておく

ポイントは、調査して終わりにしないことです。報告書をどう販売に活かすかまで設計して初めて、売却の武器になります。

向いている物件・必ずしも必要ではないケース

すべての物件にインスペクションが必須というわけではありません。物件の特性によって、優先度は変わります

判断の目安を表にまとめました。

向いている物件 必ずしも必要でないケース
築年数が経過した戸建て 築浅で修繕履歴が明確な物件
雨漏りや劣化が気になる住宅 解体前提で土地として売却する物件
相続した実家や空き家 買主側が独自に調査を希望し、売主も同意している場合
過去の修繕履歴が不明な物件 売却方針によって優先度が下がる場合
買主に安心感を与えて売りたい物件

たとえば、相続した空き家のように状態が不明な物件ほど、調査の価値は高まります。逆に、解体して土地として売る前提なら、建物の診断にコストをかける意味は薄いといえます。

なお、買主が自ら調査を行う場合でも、売主の承諾が前提になります。調査結果の共有範囲や、結果が悪かったときの対応方針は、売主・買主の間で事前に確認しておくと、後の認識のずれを防げます。

不動産会社に相談するときのチェックポイント

最後に、相談相手となる不動産会社を見極める視点を整理します。結論として、メリットとデメリットの両方を説明してくれるかどうかが、信頼できる会社を見分ける軸になります。

確認したいのは、次のような点です。

  • インスペクションの必要性を、物件に即して具体的に説明してくれるか
  • メリットだけでなくデメリットも率直に伝えてくれるか
  • 調査結果を売却戦略にどう活かすか提案してくれるか
  • 費用やスケジュールを明確に示してくれるか
  • 売主・買主の双方に誤解が生じないよう説明してくれるか

良い結果ばかりを強調する会社よりも、リスクも含めて説明してくれる会社のほうが、結果的に売主の利益を守ってくれます。

✓ポイント
「実施しましょう」と勧めるだけの会社ではなく、「あなたの物件に必要かどうか」から一緒に考えてくれるかを見てください。判断材料を丁寧に提示してくれる姿勢こそ、信頼の証です。

「高く売るため」だけでなく「安心して売るため」の選択肢

ホームインスペクションは、売却価格を引き上げる魔法ではありません。しかし、売却前に建物の状態を知ることは、買主の不安を減らし、スムーズな売却へとつなげる確かな一歩になります。

調査結果をどう活かすかは、不動産会社の提案力にも大きく左右されます。だからこそ、メリットと注意点の両方を理解したうえで、信頼できるパートナーと進めることが何より大切です。

佐賀で不動産売却を検討していて、ホームインスペクションを実施すべきか迷っているなら、株式会社MREへご相談ください。不動産投資・物件調査・相続・空き家活用まで幅広く解決に導いてきた経験をもとに、あなたの物件にとって最適な進め方を一緒に考えます。

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